青空ライン~君が居た青春~
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私とゆーちゃんと柊くんは、ヘリに乗り込み、現在ヘリで、空港を目指していた。
ヘリの中は、びっくりするほど静かで、重い雰囲気が漂っていた。
でも、そんなとき、その空気を変えたのは……ゆーちゃんだった。
「波瑠ちゃん、アタシね……どうしようもなく、これからが不安なの……。波瑠ちゃんも勿論、……ううん、一番、不安だと思うけど。……それでも、still kingがどうやってやっていけばいいのか、わからないの。」
ゆーちゃんは景色を見ているのか、窓の方をじっとみて、ぽつぽつと話している。
私はどういったらいいのかわからなくて、相槌をうつだけ。
「……うん。」
「still kingは、5人でstill kingだもの。……その軸である、最上級生のりょーちゃんが抜けるなんて……アタシ達にとっても、ファンにとっても……不安で、どうしたらいいかわからなくて。」
「……ん。」
「それでも波瑠ちゃんっていう、守らなきゃいけない、女王様がいてるからこそ……still kingは成り立つと思うの。りょーちゃんが、一番大事にしてきた波瑠ちゃんっていう存在が……アタシ達を救ってくれるの。」
ぱっと私の方を向いたゆーちゃんの目は、涙で溢れていて。
「……っ……そんな……。」