青空ライン~君が居た青春~


「なに言ってるの、ゆーちゃん。……王様とか関係なく……悲しいときは悲しいって泣けばいいんだよ?楽しいときは、楽しいって笑えばいいんだよ?」


悲しいのに泣けない気持ちや、楽しくても笑えない辛さは……私が一番わかるから……。
 

「……ふふっ、そうよねぇ、後で彼方ちゃんと一緒に泣こうかしら♪」


「あははっ、いいんじゃない~?」


なんでだろう。
私は、もうすぐりょーちゃんと会えなくなるのに、こころが温かくなっている。
私は薄情ものなんだろうか?
……ううん、きっと……りょーちゃんが大好きな、still kingが私の隣に居てくれているからだ……。

ねぇりょーちゃん。
ずっと、思ってたことだけど。
私、りょーちゃんのおかげで、ここまでstill kingが好きになれたのかもしれない。
りょーちゃんがいたから、still kingのプロデューサーになれて。
こうやって今、still kingとひとつの壁に立ち向かおうとできてるんだ。
 
りょーちゃんとまたあの日、会えたのは……やっぱりこの関係が無くなったとしても、意味があったんだよね?

そう、思いたい。
それが本音だけど、でもやっぱり、そうだと思う。
だから……最後、りょーちゃんと会わせてください。最後にちゃんと、お礼を言いたいから……。



< 618 / 701 >

この作品をシェア

pagetop