青空ライン~君が居た青春~
「波瑠、當真、ゆーちゃん、彼方、柊。実は俺、まだ言ってないことがあって。」
そういいながら、皆をくるっと一回りみるりょーちゃん。
……まだ言ってないこと……?
皆も少し驚いたのか、声が漏れている。
りょーちゃんが口を開いたとき、だれもが固唾を飲んだ。
「……俺、実は……余命宣告、されたからさ……。」
りょーちゃんから聞かされたのは、思いもしなかった、"余命宣告"。
……う、そ……でしょ……?
いきなり頭が真っ白になる自分。
「本当は……余命宣告されたりしなかったら、留学なんてしないつもりだったけど。余命宣告なんてされたら……その間にやりたいこと、山ほどあってさ。でも、その日をここで迎えたら……死んでも死にきれないって思った。……だから、父さんのように、生きて、終わろうって……思ったんだ……。」
そうやって、力なく笑うりょーちゃん。
やめてよ……なんで笑うの……?
辛くないの……?
「……っ……なんで……っ、なんで今言うんだよ……!!もっと早くに言っとけば……もっとこの6人でなんか出来ただろ?!なんで……お前はいつもいつもひとりで抱え込むんだよ!!俺が頼りないからか?!」