青空ライン~君が居た青春~
「ふぅ、疲れたぁー……。」
誰もいない家に私は入ると、自然にそんな言葉が出てきた。
そのままソファーにダイブする。
私は、高層マンションで一人暮らしをしている。
まぁ、俗にいう高級マンションな訳なんだけど、毎日毎日仕事尽くしで、ちゃんと家として成り立っていないんだよね。
休みがあっても、心咲とかアイドルの皆と遊んでるし。
そのお陰で、高校生の時より痩せた。
痩せたというか、痩せこけたって言ったほうが正しいのかもしれないけど。
……もうすぐ22歳かぁ……。
なかなかこの職業柄、いい出会いっていうものも無いしね……。
まぁ、考えてても無駄なことはあるし。
考えないようにしよう。
私はそう思い、目を瞑ったその瞬間。
スマホから着信音が流れた。
こんな時間に誰だろう?
私はスマホのディスプレイを見ると、"木守優斗"と表示されていた。
え、優斗くん……?
思わぬ人からの着信音で、ビックリしている私だけど、その電話に出た。