青空ライン~君が居た青春~
「もう一回だけ言わせてね?……僕は波瑠ちゃんが好き。これは誰より胸をはって言えるよ……。」
優斗くんは別れでも告げそうな勢いで、私に言う。
優斗くん……私は……わかんないよ……。
「……っ。……優斗くん……っ私っ……。」
私はなにかを口にしようとしたとき、風が吹いて……木が揺れた。
そして、その木の後ろには……貴方がいたんだ。
「……う、そ……っなんで……っ。」
「え……。」
「波瑠、優くん。」
りょーちゃんはそっと微笑んで、私達の所へ歩む。
夢でも、みたんじゃないか。
そう、錯覚させるくらい……夢か現実か……わからない。
「そんな間抜けな顔しないでよね?……約束を守んなきゃいけないんだから俺が居たって当然でしょ?」
口調も、笑い方も、立ち方も。
全部全部、りょーちゃんだった。