青空ライン~君が居た青春~


「え、えっと……遼くん、体は大丈夫なの?」


「あー……。うん、まぁ。」


私が呆然としている隣で、優斗くんとりょーちゃんは1か月前に会ったばかりのような会話をしていた。
……私達には、5年の歳月がたっているはずなのに。


「遼くんはずっとこの5年、アメリカに居たんだ?」


「いや、1年前にこの近くに引っ越してきたよ、仕事の関係で。」


「そうなんだ?じゃあ、今はなんの仕事してるの?」


「今はー……舞台の脚本とファッション雑誌のカメラマンとか……色々、日本からの仕事と海外の仕事半々ぐらいでやってるよ。」


なんで?
なんで?
りょーちゃんはもう、会えなくなったんじゃないの?

ここにいるのは本当にりょーちゃんなの?
どうして、こんな時期にっー……

突然、私の目の前が真っ暗になった。
これは……夢?
もう、わかんない……。
そうして私は意識を手放した。


< 657 / 701 >

この作品をシェア

pagetop