青空ライン~君が居た青春~


「……そう。」 


「りょーちゃんに相談したかったこと、いっぱいあったのに……。相談できなくて……私、いまだに怖いんだよ……あのカメラの前に立つのが……。」


私はカメラが怖かった。
別に誰かになにかをされた訳じゃない。

ただ、カメラの前にたつ自分の意味がよくわからなくなって。

"カメラの前にたつのは、ただのお人形と一緒だ"

だんだんそう思えてきて。
私は大人達に"動かされている"だけだと。

"動かされている"だけなのに、何かあったら自分が責められる。

……どうして私を責めるの……。

私は悩んで、ずーっと部屋にこもっていた日もあった。





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