青空ライン~君が居た青春~
「……っ。」
「それだけ、言いたかったから……。」
そう言って立ち去ろうとするりょーちゃんを思わず私は止めていた。
「……待ってよ、りょーちゃん。still kingの皆にも言いなよ……。このまま帰るなんて許さない……っ。」
もうこの際、私たちのことなんてどうでもよかった。
ただ、りょーちゃんとstill kingが……大切だったから……。
「そうだよ、遼くん。」
優斗くんも同じように思ってくれたらしく、りょーちゃんの背中を押してくれた。
私たちが一番、りょーちゃんが強がりだっていうことを……知っていたから。
「波瑠、優くん……。ごめん、ありがとう。」
優しく微笑むりょーちゃんを……私はずっと、見たかった。
この5年間、一度も口にしなかったけど……私はずっとりょーちゃんのことが好きで。