青空ライン~君が居た青春~


「――――――――――……とはいってももう新曲の手配はすんでるから、そんなに心配することはないわぁ♪」


いつもの会議室で川村社長からイベントの詳細を聞いた私達は、色々考えを巡らせていた。


「なら、私は衣装を手配しておけばいいんですね?」


「そう!雅にも一応伝えてるから、よかったら使ってあげて?」


「あー……気が向いたら使います。」


雅と一緒にやったらいっつも口喧嘩になって全然作業が進まないから、絶対やりたくないんだけど。
……まぁ、最終手段として残しておくか。


「じゃ、私は仕事があるからこれで♪皆、好きにレッスン室とか会議室を使っていいからね~♪」


私は川村社長の放った言葉にぎょっとした。
……この人、フランスから帰ってきてすぐなのにレッスンまでさせる気なのか……。

そんな想いを気づいているのかそうでないのか、川村社長はすたっと立って、そのまますぐにどこかへいってしまった。





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