青空ライン~君が居た青春~
「とはいえ、特に優斗は波瑠を気にかけてやれよ?」
そう言って僕の肩を叩く琉生くん。琉生くんなりに、励ましてくれてるんだろう。
……でも、僕は本当に波瑠ちゃんに寄り添うことが……できるのかな?
「で、でも……。」
「そうよ~、波瑠は……もう、優斗くんしか波瑠の過去を知らない。……というか、波瑠の隣にずっと居たのは……りょーちゃんでもなく、still kingでもない。優斗くんでしょ?」
そう言って、遊佐くんは寂しそうに笑う。
きっと、遊佐くんも……波瑠ちゃんに頼ってほしかったんだ。
恋愛感情とかじゃなくて、本当に今は相棒の様に思ってたんだろうな。
……でも。
遼くんが一番、波瑠ちゃんを幸せにできるだろうけど。
波瑠ちゃんと過ごしてきた時は、遼くんより……僕の方が一緒に居たんだ。
「んもう、辛気くさいなぁ~?優斗くんはちゃんと向き合えばそれでいい!俺達がしなきゃいけないのは、目の前にあるライブ!!」
そんな暗い空気が余程気に入らなかったのか、浩輝くんはしびれをきかせて僕に言った。
「……うん、そうだね!」
絶対、このライブを成功させて……波瑠ちゃんと、過去と……ちゃんと向き合うよ。