青空ライン~君が居た青春~
「そんなに深く考えなくていいと思うよ……。ただ、りょーちゃんは優くんが波瑠の隣にずっと居てくれるって……信じてると思うから。……あと……これ、渡しといてって言われた……。」
そう言って僕に一通の手紙を渡してくれた彼方くんの顔は……すっごく優しい笑みを浮かべていた。
……だけど。
僕は、本当に……波瑠ちゃんの隣にいるのは遼くんじゃなきゃ、ダメだと思うよ……?
その方が、皆幸せだから……。
こんなこと、もう話せない遼くんに思っていても……意味はないと思う……。
けど……それじゃなきゃ、僕自身が……納得いかないんだ……。
遼くん、波瑠ちゃんを残していかないでよ……。
そう思いながら、僕は彼方くんにもらった手紙の封筒ををゆっくりと開ける。
手紙を見るまで……遼くんがどんな思いで波瑠ちゃんと会わなかったのかなんて、知るはずもなかったんだ……。