青空ライン~君が居た青春~


「……ごめんね……優斗君……。私達、なんで大人の人形だって思うようになったんだろうね……。モデルという仕事は大好きだったのにっ……私があの時、優斗君を庇ってしまったから……。」


私は泣きながら聞こえるか聞こえないかぐらいの声で謝った。


「あれはっ……!友紀が悪いんだっ……。あの時友紀が照明を倒したから……。波瑠ちゃんは僕の命を守ってくれたんだからお礼を言いたいぐらいなのに……。」


お礼なんて言われるような事はしてないよ……。
私が優斗君の生き甲斐だったモデルを奪った私が悪いの……。


「友紀ちゃんも悪いかもしれないけど……でも……それでも……私があの時、優斗君がいたあの場所で倒れた照明から庇って……庇ったから……結局優斗君の生き甲斐だったモデルを奪ったんだから……、私が悪いんだよ……。」


私達がモデル界から姿を消した理由……それはある日の撮影のときに起きた。

いつもの雑誌の撮影があったその日、私と優斗君はスタジオにいた。
その日は私と優斗君の他に、同じ事務所の友紀ちゃんという人気モデルの女の子もいた。

友紀ちゃんは、私達より人気があってすごく事務所が盾についてた。



< 94 / 701 >

この作品をシェア

pagetop