恋色~何度も君が好きだと…~
1節 いじめ
怖い
やめて
来んな
触んなよ
心の叫びなんて誰も聞いてはくれない
暗い放課後の教室に私はいる
1人じゃない
私と複数のクラスの男の子
外は明るいはずなのに私の視界に映るのは真っ暗な暗闇の世界で何にも見えない
だってさっき目を何かで塞がれてしまったんですもの
きっと誰かのネクタイとかだろうけど
でも床に座らせた私を見てるんだろうということはなんとなく分かる
しかも笑いながら
何が楽しいのか分からない
何をしていいのか分からない
一体教室のどこに座らされたのかも分からない
私は回りを確認するように手探りをしてみる
床を手でたどりながら辺りにあるものを確かめる
でも手に触れるものは何もない
ただ冷たい教室の床だけが広がっているようだ
何も見えない私は真っ暗な冷たい空間に閉じ込められた気分になる
クスクス低い声で笑う声が響いている
気持ち悪い
そう思いながら私は手を伸ばして出来るだけ遠くを確認しようとする
腕をぶんぶん横にふっていたから勢いよく何かが手にぶつかった
『いたっ』
何かにぶつかって私は反射的に手を引っ込めようとした
でもその手を引かれて私は………