恋色~何度も君が好きだと…~



変えるのは性格だけではない髪型だって変えてみた

少しでも明るく見えるかと思ってポニーテールの位置を高くしたのだ 

あと少しメイクにも手をつけてみたりしたのだ


しかし


「なんっじゃこりゃっ」


上手くいくかとか似合うかとかは全く別物の話なのだ


鏡の自分とにらみ合いながら化粧とやらに初挑戦したのだが…あかんかった

これはないわ

そこにはひどいありさまの自分の顔が映っていた

なんか表現できない、とにかくひどい…自分の不器用さにマジで泣きたい

私って実は不器用人間だったのか…知らなかったわ

しかしまぁ、クオリティはとても低くあまりのひどさに顔を手でおおう


キモいなぁ、おい


隠した手の隙間から自分を見つめるのだが何度見てもその言葉しか出てこない

ダメだ、化粧落とそう

こんなん誰にも見られたくないわ

特にあいつには絶対バカにされるに決まってる

しかし、すでにそう考えたことからフラグは立っていたのだ

そばに置いておいたクレンジング剤を手に広げているところ目撃されてしまうのだ


「姉ちゃん」


大袈裟に物を落とす音まで立ててくれた

振り返れば青ざめたような弟の顔

あぁ最悪だ


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