一生続く恋をしよう。
ふらふらと家に帰ってくると、

いつもは薄いレースカーテンしか閉めてないけど、今日はしっかりとカーテンも閉める。



いつもは、向かいに住む比呂人の家の明かりを感じるのが好きだったから。


安心したから。


そこに、比呂人がいる。そう思ったから。



でも今は、何よりこの状況がツラい。


会いたくないのに。


比呂人なんて感じたくないのに。


なんども携帯がなる。


メッセージが届く。


私は携帯をマナーにして


布団をかぶり、何も聞こえないようにする。


着信を知らせる灯りも、


度々、明るくなる携帯のディスプレイも。


何も、何も見ないように


深く布団をかぶる。


少したつと、ドアをノックする音が聞こえる。



「奈々!!」



そう比呂人の声が聞こえるけど私は布団から出ない。



何度かドアをノックする音が聞こえたけど、それでも出なかった。


カーテンを閉めた窓を見る。



比呂人、ベランダにいるのかな?


でも今は、カーテンを開ける事さえできない。



わかってるよ。


ちゃんと話を聞かなきゃいけないこと。


でもごめん。



今は、ひとりで泣かせて。



どんな答えも聞く勇気ができたら


ちゃんと話を聞くから。










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