一生続く恋をしよう。
サッカーの試合は予想以上に私も比呂人も盛り上がって、キャーキャー言いながら応援した結果、

比呂人の好きなチームが勝った。


そして今はバーで祝杯をあげている。


「ほんっと!初めてサッカーの試合生で見たけどすっごい楽しかった!はまりそうっ!」


「だろー!やっぱ生の迫力とか、熱気とか、やっぱ違うよな。」


「また見に行こっ!」


「そうだなっ!今度はユニフォームでも着るか。」


「うんっ!そうだっ!今度はさリーグの最終戦でも見に行こ?3ヶ月後くらいだよね。」


今まで楽しそうに呑んでいた比呂人の顔が一瞬曇った気がした。


なんだろう。


なんか嫌な事でも言ったかな。


少し間が空いて不安になる。


「……あっ。わりぃ。ちょっとぼーっとしてた。そうだな。行けたらいいな。」



そう言っていつものように笑う比呂人。


行こう。



じゃなくて、



行けたらいいな。



そんなちいさな事が気になった。


それは、小さな不安の種になって


私の心に根をはやした。








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