したくてするのは恋じゃない
姉弟?親子?
「絵里子、俺と恋に堕ちてみないか」
「剣吾…」
近い、いきなり目の前に顔が迫って来る。
「…絵里子、俺と恋に堕ちてみないか…」
「…マスター」
後ろから肩に手をかけられ、振り向かされ口づけられた。…あ、また…甘い…蕩ける。
う〜〜ん、んん、…ん?
はっ。夢か…、妙に生々しい。…ハァ。
最近色々あるから…。エロ頭になってるのかな。
なんだか、有りそうで無さそうな。
…無いな。
起きよう。寝過ぎだよ、もう。
だからこんな夢を…。
相変わらずマスターの唇…。柔らかい唇だった。夢だというのに…。した感触がはっきりあった。
いかんいかん。首をブンブン振ってベッドから下りた。
カーテンを開けて伸びをする。
眩しい…。
もう、モーニングの時間でも無い。
なんだか出遅れた感じ。
急にやる気も無くなってくる。
午前中に洗濯してお布団を干して、普段しない所の掃除して、午後はどっぷり読書に浸ろうと思っていた。
このままでは午後にずれ込む。
一気にしないと嫌になるタイプなので、お昼休憩を入れたら掃除は嫌になってしまうだろう。
…どうしたモノか。
取り敢えず、濃いめのコーヒーでも飲むとするか。
身体も妙にダルいし。…夢のせいだ。