したくてするのは恋じゃない


何てことだろう。

私はシャワーを浴びている。

この後…私は…勇士さんと。


Second Virgin…、というのか、…随分していない。大丈夫だろうか、私。
これも正直に話した方がいいのかな?

いや、何でもかんでも正直に話せばいいってものでも、…どうだろ、解らない。

何だか霞がかかる…。

…コンコン。

「大丈夫?倒れて無い?長いから心配になって」

はっ、色々解決もしないことを性懲りもなく考えていたら随分長いシャワーになっていたようだ。返事をしないのも変だ。

はい、大丈夫です、と応えた。

何だか言葉が頭に木霊するよう…。

このままバスローブ、着ればいいよね。

出る。

マスター…、勇士さんはベッドに腰掛けていた。

おいで…と言うように両手を出す。

歩いて行き、勇士さんの前に立つ。

立ち上がった勇士さんにいきなり抱き上げられた。
一瞬でお姫様だっこというやつだ。

キャッ、不意のことに悲鳴が出た。
落ちないように自然に首に腕を回していた。

そのまま見つめられ口づけされた。
もう、既に甘くて…、蕩けてしまいそうで…。
…なんて素敵な紳士なんだろう。

…何だかふわふわした。

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