抱き寄せて、キスをして《短編》
私は、赤くなって俯いた。

「ない……」

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

「新太ぁ」

「んー?」

「抱き寄せて」

「ん」

よく新太は、私の肩をグイッと抱き寄せてキスをする。

それが何ともグッとくる。

「キスして」

「いいよ」

私は新太に抱き付いてフフッと笑った。

新太は眉を上げる。

「なに?」

「幸せだなって」
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