失い続けて見つけたモノ
またドアから聞こえる看護婦さんの声…



私はドキッとした




すると智也がすっと立つとドアの外に出た






私は最悪のケースを想定せざるをおえなかった…






外からもれる智也の声…



そして……





詩音の怒鳴り声が聞こえた…



私は肩をビクッとさせて耳をすました





さらに昌也が普段の可愛い声からは想像できない低い声で何か言っていた…





昌也が怒ってる……



初めて聞いた……






そして……………




「ふざけんじゃねぇ!!!」






侑の声が聞こえた………





みんなの声で自分が侵した事の重さを痛感した…






しばらく布団に潜っていると…



声はやみ、智也だけが病室に入ってきた





「………みんなは?」





「本当の事を海に伝えたと言ったら逆上して帰ったよ」




優しい目で私にそういうとそっと抱きしめてくれた…




「もう何も心配しなくていいよ…」




そう言って私の唇を塞いだ



「ありがとう智也…」





雷は私の大切なモノを壊して過ぎ去っていった…
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