失い続けて見つけたモノ

強風



すっかり回復した私は学校に行かなければならなかった…





想像もつかないな…





どうやって過ごすんだろう…



怖いよ………






私はどうしようもなく不安にかられた…










独りぼっちの通学路がこんなに寂しいとは知らなかった…






どこからかひょっこり詩音の声が聞こえる気がした…







昌也が馬鹿みたいに私の名前を呼んでくれる気がした…







………侑がみんなを馬鹿にしながら後ろから歩いてくる気がした…











もう誰もいないのにね…












自分から離れたくせにね…









私は本当に弱虫だね…










みんながいないとこんなにダメになるんだ…











戻りたいよ…







寂しいよ…












でも………









あの3人の中にいるのはきっと辛い……









どうして私は…









泣いてるんだろう…










智也…………








私は智也を信じてればいいんだよね?
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