失い続けて見つけたモノ


本当に遅刻ペースだったな…


教室の時計とにらめっこしながら思った


後ろで息を切らしている昌也を見ながら言った



「体力ないな〜ぁ」


昌也はハッとして姿勢を整えた



「そんな事ない!!」


子供みたいに昌也は叫ぶ


「ハイハイ解った解った」


「もうっ!!」


そんな昌也を置いて席にしれっと着いた



「朝から元気ね〜」

「ふざけんな」



朝から全快の詩音…


元陸上部の私にとってこんなの朝メシ前だ




すると侑が席に座ってくるっとこちらに振り返った


じっと私を見る


「どしたの侑?」

詩音が不思議そうに言うと



「ねぇ…」


がっしゃーーん!!!


「「「!?」」」


3人はア然とした


そして音の原因を目で探すと…
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