イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
あ、足の事か!?
突然話しかけられたので驚いてしまった。
「足の腫れは、引いたみたいですが
まだ少し痛みます」
これぐらいなら、我慢すれば…何とか
「なら今日は、俺の仕事に付きっきりになるから
会社の方に寄れないとでも言っておけ」
先生がそう言った。
「えっ?でも……」
「どーせ。そんな足だと
まともに歩けないだろーが!?
なら、それ以上酷くなる前に大人しくしておけ。
睦月の相手ぐらいなら出来るだろ」
そう言われてしまう。
「は、はい。」
慌てて返事をするが
本当にそれでいいのだろうか?
助かるけど……。
戸惑っていると先生は、
キッチンの方に行ってしまった。
オロオロしながらも朝食のトーストに目をやると
自分用の朝食の横に封筒が置いてあった。
あれ?封筒だわ……?
封筒を手に取ると先生が
「…欲しいと言っていたから
プリントアウトしておいた。
それお前の分だ!」
そう言ってきた。
もう!?
早々と私のためにプリントアウトしてくれたんだ。
私は、封筒の中身を確認した。
間違いなくあの写真だった。
嬉しい……。
自分と先生親子との思い出の写真が出来た。
また、行けるから分からないから……大切にしたい。
そう心の中でひっそりと思った。
すると睦月君がこの写真を見たいのか
いつの間にか私のそばに来ていた。
写真に手を伸ばしてくる。