イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
支払いを済ませた先生は、
荷物を持ち歩き出した。
荷物まで!?
「あの…すみません。
荷物まで自分で持ちます」
慌てて自分で持とうとすると先生は、
「それは、いいから
しっかりと睦月の手を繋いでいろ。
人混みが多いんだ。迷子にさせんなよ」
「は、はい。」
慌てて睦月君と手を繋ごうと捜した。
だが、あれ?
辺りを捜しても睦月君の姿は、
何処にも居なかった。
まさか…!?
必死に周りを見るがやっぱり居ない。
「先生。睦月君が何処にも居ません!!」
慌てて先生に伝えた。
「はぁっ?だから、普段から
しっかりと手を繋げと言っただろーが!?」
眉を寄せながら怒鳴られる。
「す、すみません。」
必死な頭を下げた。
普段は、大人しく隣に居てくれるので
気を取られてしまった。
睦月君は、まだ4歳なのに
私の不注意で迷子にさせちゃった。
どうしよう…今頃寂しくて泣いていたら
「ったく、アイツの事だから
そう遠くに居ないだろう。
だとすると近くを捜すぞ」
「はい。」
私は、先生と別れて店舗辺を捜した。
しかし、なかなか見かならない。
何処に行ってしまったのかしら?