イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)

先生と奥さんのツーショット写真だった。

それを見たらズキッと胸が傷みだした。
奥さんは、相変わらず綺麗な人だった。

奥さんの手には、手作りのケーキを持っており
ケーキの真ん中に
『HAPPY BIRTHDAY真夜』と書かれていた。

どうやら先生の誕生日の頃の写真らしい。

そういえば…先生の誕生日っていつだろう?
メモしてなかったっけ?

「睦月君。パパの誕生日っていつか知ってる?」

睦月君なら日にちぐらい知っているかしら。
すると

「……8月12日」

8月12日か……あれ?今日って何日だっけ?
近くにあったカレンダーを見る。

確か……今日は、8月10日か。

うん!??

「嘘っ!?明後日じゃない!!」

まさかの先生の誕生日が
こんなに近いだなんて……どうしよう。

いつもお世話になっているし
何かプレゼントを用意した方がいいだろうか?

もしかして何かアピールポイントに
なるかも知れないし

先生の欲しい物って何かしら?

ソワソワとしていると睦月君が首を傾げて
「もうすぐ……パパの誕生日……?」と尋ねてきた。

「うん。そうだよ!
だから睦月君もパパに何かプレゼントを……」

「なら、ママの命日だね」

えっ……?

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