イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)

よしよしと背中を叩いてあげた。

「もう大丈夫なの?お熱下がった?」

そう言うとコクリと頷き
ギュッと甘えるようにさらに抱きついてきた。

そっか…良かった。

睦月君は、我慢強い子だから
無理させる訳にはいかない。

やっぱり今日は…。

「パパ。パーティーに参加するって」

今日は、やめた方が……えっ?

今なんて……?

「睦月君……今なんて言ったのかな?」

何かの聞き間違い?
すると私の方を見て無言の睦月君。

えぇ……黙り!?

するとボソッと

「パパ。参加するって……パーティー」

そう言い直してくれた。

えぇっー!!?

私は、慌てて睦月君を抱き上げると
部屋から飛び出した。

向かう先は、リビング。

中に入ると朝食の準備を始めている
先生に駆け寄って行く。

「先生~おはようございます。
パーティーに参加してくれるって本当ですか!?」

嬉しさで興奮気味に言った。

するとおでこにデコピンされる。

い、痛い……。

おでこを押さえて痛がっていると

「アホな事を言っていないで
さっさと着替えて来い」と言われてしまう。

えっ……違うの?

ワケが分からなく先生を見つめた。

そうしたら先生は、
フライパンで調理をしながら

「パーティーは、夕方からなんだろ?
大輔のおごりなら……腹いっぱい食べてやるのも
悪くないかもな」と呟いた。

それって……行ってくれると取っていいのよね?

「先生……」

「まだ居たのか?さっさと着替えて来い。
早く着替えて来ないとお前だけ置いて行くぞ!?」

えぇっ……それは、困る!!

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