イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
「は、はい。すぐに着替えて来ます!!」
睦月君をおろすと慌てて着替えに行く。
嬉しい。
これで一緒に誕生日パーティーが出来るわ。
興奮する気持ちを必死に抑えながら部屋に戻った。
そして夕方になる頃。
私は、よそいき用の服に着替えた。
薄いピンクのワンピースに上着を羽織る。
「うーん。ちょっと子供っぽいかしら?」
でも、大人のデートとして行く訳ではないし
誕生日パーティーだ。
これぐらいの方がいいかしら?
鏡を見ながらチェックする。
すると睦月君がひょっこりと顔を出してきた。
「あ、迎えに来てくれたの?
今行くからね」
慌てて手提げカバンと
泊まり用のカバンを持って部屋から出た。
睦月君もお洒落な格好をしていた。
「よく似合ってるよ。カッコいいねぇ~」
そうしゃがみながら言っていたら
先生がリビングから出てきた。
「準備にいつまでかかっているんだ。行くぞ」
「は、はい。すみません…」
すぐに謝るが先生のスーツ姿に思わず
見惚れてしまった。
やっぱりスーツ姿の先生は、カッコいい。
車に乗り込むとエンジンをかけ走り出した。
私は、助手席に座りながらチラッと先生を見る。
あんなに嫌がっていたのに
どうして急に行く気になったのだろうか?
「あの……ちょっとお尋ねしてもよろしいですか?」
「なんだ?」