イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)

「どうして…そのパーティーに参加してくれる
気になったんですか?」

あの時は、凄く激怒していたのに。

「あっ?行かないでいいなら
今からでも引き返すが?」

「い、いえ。そういう意味ではありません。
ただ…不思議に思いまして」

先生の誕生日パーティーだもの。

参加してくれないと意味がない。
それに嬉しい…。

しかし先生は、黙った運転をし始める。

それ以上何も話してくれなかった。
言いたくないのだろうか?

海津ロイヤルホテルに着いてしまった。
車を駐車場に停めると降りる。

「海津ロイヤルホテルなんて久しぶりだな」

先生がそう言った。

「前にも来られた事があるのですか?」

「あぁ、ここの支配人の息子と
大輔が友人なのは、聞いてるだろ?
その関係でな。
そんな事は、どうでもいい。行くぞ」

先生は、さっさと入って行ってしまう。

「あ、待って下さい!!」

慌てて睦月君と手を繋ぎながら
先生を追いかけた。

どんな関係だったのか聞いてみたかったな。

最上階にあるレストラン。
名前を言うとVIPルームに案内される。

景色が一望出来る素敵な場所だ。

私的には、小さなお店で飾りつけして
やるつもりだったのが
浜野さんのご厚意でこんな豪華になってしまった。

中に入ると誕生日パーティー用に飾付けされてある。
事情を話したら
そのように飾付けが出ると聞き頼んでおいた。

『HAPPY BIRTHDAY』と書かれた看板に
花とか飾り付けて
可愛らしくして欲しいと頼んでおいた。

「先生どうですか?
誕生日パーティーらしくありませんか?」

ニコニコしながら言うが

「なんだ?この…乙女っぽいというか
ガキっぽい飾付けは!?」

何だか違う意味で驚かれて
若干引かれてしまった。

えっ?なんで!?

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