イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
あれからも先生から
おでこにkissされる事はなかった。
やっぱり仕返しだったのかな?
それから夏が過ぎる。
そして秋になり始めた頃
睦月君が通う幼稚園で
お遊戯会が行われる事になった。
「えぇっ!?劇をやるのですか?」
「はい。キリン組は、
白雪姫をやる事になりました」
保母さんである中川先生が教えてくれた。
白雪姫か…懐かしい童話だわ。
睦月君は、王子様役が似合いそう。
「それで睦月君は、何の役を?」
「馬の役です」
はい…?
「馬……ですか?」
何で?王子様役が似合いそうなのに。
すると中川先生が
「実は、女の子達は……王子様役を
睦月君にやって欲しいと言っていたんですが。
睦月君まったく話さないので
去年のお遊戯会でも歌を歌う事になったのですが
練習中にまったく歌わなかったんですよ!
何とか歌ってもらおうとしても…無反応でして」
「藤崎さん…睦月君のお父様にも相談したら
何とか本番だけ歌ってくれるように
睦月君を説得してくれて本番は、大成功。
ただ次の日に睦月君が熱を出してしまって
そのため負担の多くない役にしたんです」
中川先生の説明を聞いて納得してしまった。
確かに……睦月君に王子様役は、キツいわね!?
台詞も多いだろうし
「それは、仕方がありませんよね。
分かりました」