イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
そんな事を言われても驚かない方が無理がある。
こんな事をされるのは、
慣れてないし何よりやったのが先生だ。
だから……余計に恥ずかしい。
すると先生のそばに来た睦月君が
「パパ……セクハラ」とツッコんできた。
「はぁっ?何で俺がセクハラなんだよ?」
「………。」
睦月君は、何も言わずに
先生の背中にベッタリとしがみついてきた。
どうして睦月君は、セクハラなんて……?
「ったく、何だよ……。
言わないと分からないだろう」
ブツブツと言いながら私の指に
絆創膏を貼ってくれた。
まだ、心臓がドキドキと高鳴っている。
「あ、ありがとうございます」
「無理なら、無理にやらなくてもいいんだぞ?
後は、俺が……」
そう言いかける先生だった。
ダメ……そんなの。
「まだやれます。私にやらして下さい」
こんな中途半端で終わらすなんてしたくない。
ちゃんと作れる所を先生に見せたい。
「しかし……」
少し考え込む先生。
ダメだろうか?
「お願いします」
私は、必死に頼み込んだ。そうしたら
分かったと言ってくれた。
「ただし無理だけは、するなよ?
お前が張り切るとろくな事がないから
そう言われてしまう。
ガーン!!
確かにそうなのだけど……。
ハッキリと言われると傷ついてしまう。
先生は、そのままキッチンに行ってしまった。