イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
結局。何だったのかしら?
ワケが分からずにいた。
幼稚園に行くとすでに
何人のお母様方が集まっていた。
「じゃあ俺は、向こうに行っているから
睦月君を頼んだぞ?」
そう言ってきた。
「あ、はい。分かりました」
返事をすると先生は、向こうに行ってしまう。
私は、その後ろを見ていると
「あ、睦月の所のおばちゃんじゃん」
そう言ってくる声が聞こえてきた。
おばちゃん!?
この声は……。
振り返るとやっぱり…拓馬君だった。
どうも私をおばちゃんと呼んでくる。
まだそんな年じゃない。
「拓馬君。お願いだから
お姉ちゃんって呼んでくれないかな?」
優しく注意してみる。
「何で?」
何でって……それは…。
「私…まだ23だし。
独身だから……その……ショックというか」
「はぁっ?睦月の母親になりたいなら
独身だからとか言い訳にするなよ。
むしろそれぐらい平気にしておけ。
子持ちは、皆おばちゃんと言われる宿命だ!」
そうバッサリと言われる。
ガーン!!
そ、そういうもんなの!?
「まさか……4歳児の子に言われるなんて…」
最近の子供は、恐ろしいわ。
胸が突き刺さるぐらいのショックを受けた。