イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
そうしたら拓馬君が
「おい。おばちゃん。
俺、もう4歳じゃねぇーぞ?
5歳になったから」
そう言ってきた。
えっ?
「そうなの……?
拓馬君って誕生日いつなの?」
「8月。8月30日」
あ、じゃあ最近じゃない!?
「そっか……遅れたけど誕生日おめでとう」
遅くなったけど拓馬君にお祝いを言った。
すると少し驚いた表情して目線を逸らした。
「さ、サンキュー」
頬が赤くなっていた。
か、可愛いい……照れてる!!
普段生意気な拓馬君だが
お祝いされたり
褒められる事に弱いようだ。
すると横に居た睦月君が
私の服をツンツンと引っ張った。
そして
「僕には?」と言ってきた。
えっ?
睦月君もおめでとうと
言ってほしいのだろうか?
「睦月君は、誕生日いつかな?」
そういえば、睦月君の誕生日って
いつだったかしら?
すると拓馬君が
「睦月は、1月だぜ。
1月10日。なぁ?」
睦月君に話をふるとコクリと頷いた。
あぁ、だから『睦月』なんだ!?
「そっか~だとしたら
おめでとうを言うには、まだ早いかな。
これは、誕生日の人に言う言葉だから」
笑顔で教えてあげた。
しかし納得がいかないのか
「……じゃあ、僕。今日誕生日にする」
そう言ってきた。