イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
「茉莉華ちゃん!?
どうかなさったのですか?」
中川先生が慌てて飛んできた。
「あの……すみません。
茉莉華ちゃんが泣いてしまって……」
オロオロしながら説明する。
「どうしたの?茉莉華ちゃん。
何で泣いちゃったのかな?」
中川先生が優しく慰めると茉莉華ちゃんは、
「ひっく……睦月君が茉莉華に冷たく……しますの。
意地悪して……くる」
泣きながらそう言ってきた。
「えっ……?睦月君が?」
「ち、違うんです。
これには、事情がありまして」
このままだと睦月君が悪者になってしまう。
慌てて説明しようとした。
そうしたら
「茉莉華!?どうしたの?これは……」
茉莉華ちゃんのママが迎えに来てしまう。
「竜ヶ崎さん……」
「ママ~ふえーん」
茉莉華ちゃんは、母親のもとに
駆け出して抱きついた。
これは、困った状況になってしまった。
私は、茉莉華ちゃんのママと
中川先生に詳しく事情を説明した。
どうして泣き出してしまったのかを
すると納得してくれた。
「まぁ、そんな事が?それは、茉莉華が悪いわ。
ごめんなさいね。
娘が迷惑をかけてしまって……」
「いえ、理解して頂けたのならいいんです。
こちらも配慮が足りなかったのも原因ですし…」
申し訳ない気持ちになる。