イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
「茉莉華…悪くありませんわ」
茉莉華ちゃんのママにしがみつきながら
言ってきた。
「茉莉華……。本当にごめんなさいね。
どうも私より夫の影響が強いみたいで
後で言い聞かせますので」
「いえいえ、子供同士の喧嘩ですし
気になさらないで下さい」
必死に頭を下げてくる竜ヶ崎さんに
これ以上責められなかった。
その後、茉莉華ちゃん達が帰って行く。
すると拓馬君が
「何だよ…アイツ。
ワガママな事を言ったかと思ったら
今度は、勝手にヒステリー起こして
泣き出しやがって意味分からねぇー」
呆れたように言ってきた。
拓馬君……。
「でもね。拓馬君。
茉莉華ちゃんは、女の子なのよ?
あんまり酷い事を言ったら泣き出す事だってあるわ」
中川先生が優しく注意する。
「はぁっ?それは、酷い事を言った場合だろ?
先生。今回のは、茉莉華が勝手に
ヒステリー起こしたからじゃん。
俺ら何も悪くねぇーし。なぁ?睦月」
睦月君に話をふるが
「…………。」
無言のままの睦月君だった。
しばらくして私と睦月君は、自宅に帰る。
今日あった事は、全て先生に話した。
すると
「はぁっ?勝手にヒステリー起こして泣いた?
随分とワガママなガキだな」
何だか拓馬君と似た事を言ってきた。
「私もびっくりしちゃって
注意が出来ませんでした。すみません」
申し訳なさそうに謝った。
ちなみに今は、キッチンで
おやつを用意している最中だ。