イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
ボーとするな。ったく…で
お前は、何にするんだ?」
先生に呆れたようにツッコまれた。
いけない…ボーとしちゃった。
「わ、私は、このオムライスグラタンを…」
慌ててメニュー表を見せて伝えた。しかし
「食べたいのは、分かったが…それ逆だぞ?」
えっ!?
メニュー表を覗き込むとまったく
逆向きに見せていた。
あぁっ!?逆だわ。
恥ずかしくなり慌ててメニュー表を戻そうとしたら
お冷やが入ったコップを倒してしまう。
「あぁ、すみません。どうしよう!?」
お冷やが溢れちゃったわ。
余計に頭の中がパニックになる。
「涼花。お前は、取り合えず落ち着け!!」
先生に叱られてしまった。
そして店員さんに頼み新しいお冷やを頼んでくれた。
ついでにメニューも
うぅ……情けない。
パニックになると何も出来なくなり
たびたび先生や睦月君に助けてもらう。
静まり返る私達。
どうしよう……気まずい。
楽しいはずのショッピングが、一気に重い空気に
何とか……話題を作らないと
「先生は、何か買われる予定ですか?」
無難な質問してみる。
「いや、別に俺の物を買う予定はない」
キッパリと否定された。