イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
「なるほどな。確かにそうかも知れないな」
ニヤリと笑う先生は、
明らかに面白がっているように思えた。
睦月君は、先生と奥さんの子だ。
もしかして
凄く頭のいい子に育つのではないだろうか?
昼食を準備しているテント会場に向かうと
すでに何組の人達か料理を作って準備していた。
私達の組は……あそこね。
「すみません。遅れました。
何か手伝う事は、ありますか?」
「あ、藤崎さんの所の……あのすみませんが、
焼きそばの麺が入った
箱を持って来てくれませんか?
あとソース。足りないみたいなので。
置いてある場所は、ここに」
「分かりました。
涼花は、睦月と一緒にそこに居ろ」
「は、はい」
私は、返事して先生の指示に従った。
そして先生が取りに行っている間
焼きそばをかき混ぜる方を担当した。
これは、結構量があるので重労働だ!
くっ……混ぜにくいかも
私が必死に混ぜているとお客さんがきた。
他の組のママ達だろう。
「あの、焼きそばを2つ」
「私は、3つお願い出来るかしら?」
「はい。ただいまご用意しますね」
拓馬君のママが対応してくれた。
作りながら拓馬君のママが
「睦月君カッコ良かったわよ。
まるで王子様みたいで素敵だったわ」
そう言って褒めてくれた。