イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
静かに……。
しかし、すぐにバレてしまう。
「何やってんだ?お前は……」
眉を寄せながら言われた。
うっ……バレちゃった!?
「す、すみません。
白雪と先生のシチュエーションが気になって……」
「はぁっ?何を言っているんだ?お前…」
意味分からんと言わんばかりの表現をしてきた。
そして立ち上がってしまった。
あぁ、せっかくのチャンスが……。
そしてソファーにドカッと座る。
怒らしちゃったのだろうか?
オロオロしていると
白雪がケージから抜け出して
先生の足元に近寄ってきた。
「ニャーニャー」
甘えるような声で先生にすり寄っていく。
「し、白雪!?ダメよ…」
慌てて止めようとする。
だが、構わずに先生のそばから離れない。
するとひょいと持ち上げて私に渡してくる先生。
「さっさと連れて行け」
「は、はい」
慌てて受け取った。
するとそのまま立ち行こうとする。
あ、行っちゃう。
「あ、あの。白雪を飼うの許してくれて
ありがとうございます」
私は、先生にお礼を言った。
すると先生は、後ろを向いたまま
「………別に許した訳じゃない」
そう言って出て行ってしまった。