イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
奥さんの想い。
先生は、そう言ったけど
それは、照れ隠しだと思った。
本当に反対ならあんな風に
白雪に優しく頭を撫でたりしない。
きっと本音は、許してくれているのだろう。
その夜は、そのまま部屋に戻り寝てしまった。
翌日。
いつものように睦月君が起こしにくる。
最近は、早く起きれるように
心がけているのだが、目覚まし時計より
先に睦月君が起こしに来てしまう。
「おはよう……睦月君」
「……おはよう」
睦月君が返事をしてくれる。
見ると睦月君と同じように
白雪もしがみついていた。
「ニャー」
嬉しそうに鳴く白雪。
可愛い……。
「白雪もおはよう」
優しく頭を撫でてあげるとまた、鳴き出した。
急いで着替えるとリビングに行く。
すると先生が丁度
朝食作りに取りかかろうとしていた。
「先生。おはようございます。
私も手伝います」
「お前…最近早いな。だがいらん。
余計に手間がかかるから大人しく
猫の世話でもしていろ」
そう言われてしまう。
「いえ、手間にならないように頑張ります。
あ、目玉焼きを作りますね」
ニコッと笑いフライパンを出した。
さすがにいつまでも
作って貰ってばかりだとダメだわ。
これからは、私も率先して作らないと…。