イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
「私も探します!!」
「じゃあ、右を探せ。
俺は、左を探すから」
「はい。」
私は、右の道を探す事にした。
睦月君は、私と一緒に探してくれた。
茂みや駐車場などを探す。
しかし、なかなか見つからない。
「睦月君。居た?」
睦月君は、首を横に振るう。
「弱ったわねぇ~」
子猫だと何処までの距離なら行けるのかしら?
こんな事ならカバンに入れて
一緒に連れて行くべきだった。
睦月君を見るとしゅんと落ち込んでいた。
後悔しても遅い。
とにかく諦めずに探さなくては……。
夕方近くまで探した。
この季節は、すぐに夕日が沈むので
夕方になると辺りも暗くなる。
夜になったら冷え込んでくるので白雪が心配だ。
「くっちゅん」
睦月君がくしゃみをする。
「睦月君は、そろそろお家に入ろうね。
風邪でもひいたら大変だから」
これ以上は、睦月君を
外に居させる訳にはいかない。
すると先生がこちらに駆け寄ってきた。
「おい。白雪は、見つかったか?」
「いいえ…まだ。先生も?」