イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
「は、はい。トロトロのオムライスと
グラタンが、とてもよく合うんです!」
私は、必死に力説する。
すると睦月君がオムライスグラタンを乗せた
フォークを先生に向けた。
「何だ?食べてみろってことか?」
先生がそう言うとコクリと頷く睦月君。
えっ?
私は、驚いて見ていると先生は、
そのまま睦月君の出した
オムライスグラタンを口に入れた。
睦月君に食べさせてもらっている状態だ。
それは、もうなんか
貴重なシーンを見た気分だった。
えっ……えぇっ!?
すると周りの女性客から悲鳴が上がった。
あ、女性店員さんまで……。
驚いてみると携帯などが
こちらに向けられていた。
と、撮られているし……!?
先生は、少し眉を寄せるが
「味は……なかなか悪くないな。
これが気に入ったのなら、家でも作ってやるぞ?」
平然とそう言ってきたではないか。
えぇっ!!?
「ほ、本当ですか!?先生…」
「あぁ、味や見た目からして
ようするにオムライスの上にホワイトソースと
チーズをかけてグラタン風に
焼き上げればいいのだろ?
それなら作ってやらん事もない。
まぁ、ホワイトソースを作るのに
時間と手間がかかるから
時間に余裕がある時しか出来ないが……」
ホワイトソースを作る!?
「せ、先生ってホワイトソースの作り方を
知っているんですか!?」
嘘……市販のを使わないの?