イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
「……そうか」
先生は、ネックレスを見ながらそう呟いた。
反応が薄い。
いや、もともと反応が薄いから
期待をしていた訳ではないけど
気に入ってくれたのか分からない。
「あの……お気に召しませんでしたか?」
「いや、俺の好きなデザインだ。
よく見つけたな?」
「商店街にあるショップで。
見つけて先生に似合いそうだなと思ったんです」
良かった……先生の好きなデザインだった。
嬉しくなる。
そうしたら先生が
ポケットから何かを取り出した。
何だろう……?
私にその取り出した物を差し出してきた。
「丁度いい。お前にやる」
えっ?
見ると小さな箱のプレゼントだった。
これを……私に?
「あの……私が貰ってもいいのですか!?」
「当たり前だろ。
いらないなら返せ」
そう言われてしまう。
「い、いえ。ありがとうございます。
開けてもいいですか?」
まさか、先生から
クリスマスプレゼントをくれるなんて
夢にも思わなかった。嬉しい。