イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
「それでどんな奴なんだ?その新人は?」
先生がそう尋ねてきた。
どんな奴と言われても……。
「私もまだ会ったことがないので分かりませんが
どうやら大学を卒業したばかりの女性らしいです」
私が聞いたのは、そこまでだ。
「ふーん。ならいいが……」
えっ?いいの!?
アッサリした先生に驚いてしまった。
そして新しい新人社員を迎えることになった。
「はじめまして。
小野木先輩と一緒に働くことになりました。
雪城穂香(ゆきしろ ほのか)です。
憧れの蓮見先生の編集者として仕事が出来ることが
凄く楽しみにしていました。頑張ります」
随分とキラキラした子だった。
何と言うかかなり女子力の高そうな子だ。
服装もお洒落でネイルもメイクもバッチリ。
小柄で可愛らしい。
男性だったらきっとこういう女性が
好きなんのだろうな。
「私は、あなたの教育係として担当になった。
小野木涼花です。よろしくね」
「あ、先輩のことなら知ってますよ!
一度ニュース番組で取り上げられたことが
ありましたよね?
蓮見先生の正体とかで」
ニコニコしながらそう言ってくる雪城さん。
あぁ、あの時のか……あれは、
さすがに恥ずかしいことをしてしまった。
今でも思い出すと恥ずかしい。