イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)

えっ?あ、そうか。
睦月君は、知らないわよね。

「今日から私と一緒に先生……パパの担当編集者に
なった雪城穂香お姉ちゃんよ。
しばらく一緒に来たりするから
仲良くしてあげてね?」

ニコッと笑顔で教えてあげた。

ちょっと……いや。
かなり不安があるけど。

すると睦月君は、私の顔を見るなり

「ふーん」とだけ言うと興味なさそうに
そっぽを向いてしまった。

あれ?興味ないのかな??

「先輩。その息子さんなんて
名前なんですか?」

「えっ?睦月君よ。
藤崎睦月って名前だけど……」

「藤崎……むつき。むつきって
1月の睦月ですか?」

「そうそう。その睦月」

するとスマホで何かを打ち始める雪城さん。
って、まさか。名前を公表する気!!?

「ちょっと雪城さん。まさか
本名をインスタに書いてないでしょうね!?」

雑誌だって息子さんにしてあるのに。

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