イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)

支度をそこそこにして言われた交番に向かった。

〇〇町の〇〇交番って……確か。
幼稚園から少し離れた場所にある交番のはず。

急いで向かうと
確かに交番に睦月君の姿があった。

「睦月君!?」

慌てて睦月君の名前を呼んだ。

すると泣いている様子もなく
私のところに来て抱きついてきた。

「迷子って……どうして迷子になっちゃったの!?」

焦りながら睦月君に尋ねる。

すると年配の警察官の人が

「まぁまぁ、お姉さん……かな?
落ち着いて下さい。
私から説明しますから」

苦笑いしながら言ってきた。

「あの……どういうことでしょうか?」

私は、意味が分からずに尋ねてみた。

「私も警察官になって長いですが
こんなお子さんに会ったのは、初めてですよ。
突然現れて迷子になったから電話貸してと
言ってきてお宅に電話をし始めるのですから」

アハハッと笑っていた。

睦月君から交番に来たの!?

「睦月君……よく私の携帯番号
分かったわね?」

驚いて言うと

「前にパパのスマホを見て覚えた。
他にもたくさん知ってるよ!」

アッサリと応えてくれた。

< 248 / 257 >

この作品をシェア

pagetop