イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
支度をそこそこにして言われた交番に向かった。
〇〇町の〇〇交番って……確か。
幼稚園から少し離れた場所にある交番のはず。
急いで向かうと
確かに交番に睦月君の姿があった。
「睦月君!?」
慌てて睦月君の名前を呼んだ。
すると泣いている様子もなく
私のところに来て抱きついてきた。
「迷子って……どうして迷子になっちゃったの!?」
焦りながら睦月君に尋ねる。
すると年配の警察官の人が
「まぁまぁ、お姉さん……かな?
落ち着いて下さい。
私から説明しますから」
苦笑いしながら言ってきた。
「あの……どういうことでしょうか?」
私は、意味が分からずに尋ねてみた。
「私も警察官になって長いですが
こんなお子さんに会ったのは、初めてですよ。
突然現れて迷子になったから電話貸してと
言ってきてお宅に電話をし始めるのですから」
アハハッと笑っていた。
睦月君から交番に来たの!?
「睦月君……よく私の携帯番号
分かったわね?」
驚いて言うと
「前にパパのスマホを見て覚えた。
他にもたくさん知ってるよ!」
アッサリと応えてくれた。