イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)

そうしたら

「ったく、心配かけやがって……」

そう言うと睦月君ごと
私を抱き締めてくる先生。

えぇっ!?

睦月君が心配なのは、分かるけど
まさか私まで抱き締めてくるので
驚いてしまった。

「あの……先生。これは……!?」

「お前もお前もだ。突然キレやがって
もう少し我慢すれば、俺が何とかしてやったのに」

えぇっ!?

頭の中がパニックになる。

「あの……どういう……?」

混乱しながら事情を聞こうとしたら
警察官の人が

「あの……取り込み中で悪いけど
迷子の件は、解決したってことでいいかな?」

私達に言ってきた。

あっ……警察官の人が見ていることを忘れていた。
何だか恥ずかしくなってくる。

「あの……申し訳ありませんでした」

深々と頭を下げる私と先生。

「いやいや。構わないよ。
それにしても……睦月君の言う通りだったね。
30分遅れてお父さんのところに電話をしてって
言ったのは、睦月君だったからね。
お姉ちゃんとお父さんを仲直りさせたいって
言っていたよ!」

ニコニコしながら言う警察官の人。

えっ?じゃあ、

これも……睦月君の仕業なの!?

< 250 / 257 >

この作品をシェア

pagetop