イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
「ったく、おい。それより
帰りに市役所に寄って行くぞ!」
そう言われた。
えっ?市役所……?
「は、はい。いいですけど……入学手続きなら
済ませましたよね?」
首を傾げながら尋ねてみる。
「……婚姻届を取りに行く」
「……はい?」
今、聞き慣れない単語が出てきたような?
すると先生は、前を向いたまま平然と
「籍を入れるなら早い方がいいだろう。
睦月が小学校に上がるとややこしくなるからな。
早めにお前を母親として認識させるには、
丁度いい頃合いだろう」と言ってくる。
「…………。」
私は、驚き過ぎて言葉にならなかった。
そ、それってつまり……。
睦月君の義理のお母さんになって
先生の再婚相手になるってことよね?
先生の……妻に。
段々と状況が理解すると
身体が熱くなってきた。
嘘……夢ではないわよね!?
「は、はい。喜んで!!」
思わず大きな声が出てしまった。