イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
「あの…どうして私に服とか
買ってくれたのですか?」
どうしても聞きたかった。
いくら仕事で返してくれればいいと言っても
買って貰う理由にはならない。
何でだろうか……?
「あっ?別に気まぐれだ。
睦月の服を買うついでに買っただけだ。
深い意味はない」
「ですが……」
ついでにしては、無理かある。
こんなにたくさん。
「何だ?気に入らないのなら
お前の給料から引き落とすように
出版社に頼んでもいいが?」
「い、いえ……気に入らないなんて
とんでもありません。
どれも素敵で…嬉しいです」
私は、慌てて弁解した。
するとグッとコーヒーを飲み干すと立ち上がり
「貰えるもんは、素直に貰っておけ。
俺も運転や人混みで疲れたから寝る」
そう言うと頭をポンと撫でると
リビングから出て行ってしまった。
ポツンとなる私。
リビングが静かになってしまった。
まだ心臓がドキドキと高鳴っている。
これが、どうしてか分からないけど
とても嬉しかった。
私もそのままシャワーを浴びてから眠った。
翌日。
先生が用意してくれた部屋で眠っていると
ズシッとした重みで目が覚めた。
重い……。