イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
「あら、そうなの?
蓮見先生って…あなたが好きな作家じゃない。
そりゃあ、憧れるのも分かるけど
それだけ凄い人なら
まず結ばれるのは、無理な話よねぇ~」
バッサリと否定されてしまう。
ガーン!!
私は、その言葉にショックを受けた。
酷い…いや、そうなんだけど
図星をここまで言われると
言い返す事も出来ない。
悔しい…。
微妙な雰囲気のまま
エレベーターに乗り込み部屋まで向かった。
ガチャッと鍵を回しドアを開けた。
「ただいまー今戻りました」
するとリビングの方が開き
睦月君が駆け寄ってきた。
「あ、睦月君。ただいま」
「……お帰りなさい」
すると立ち止まり
お母さんをジッと見つめていた。
「睦月君。この人が私のママよ。
お母さん…この子が話していた
先生の息子の睦月君」
取り合えず自己紹介をしてみた。
「…………。」
「まぁ、可愛らしい子ね。
睦月君だったわね?こんにちは。
このお姉ちゃんの母です。よろしくね?」
お母さんは、ニコッと笑顔で
睦月君に接する。
するとモジモジと私の後ろに隠れ出した。
えぇっ?
「ど、どうしたのかな?睦月君」
おかしいな?
人見知りは、しないはずなのに…。
驚いて下を見下ろした。