イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
「本当ですか!?」
やった…美味しいと言ってくれた。
成功だわ。
喜んでいると先生は、
睦月君の頭をポンと撫でた。
「よく。頑張ったな」
そう言って褒めてあげていた。
睦月君は、コクリと頷く。
そうしたらお母さんが他に料理を持ってくる。
「涼花。他にもあるのだから手伝って」
「あ、はーい。」
いけない。ついこっちに
夢中になってしまったわ。
慌てて返事をしてキッチンに向かった。
残りをテーブルに運んだ。
そして夕食を食べる事にする。
献立は、コロッケとサラダとひじきの炒め物。
味噌汁など。
どれも我が家の味付けだ。
「うむ。これも旨い」
先生は、他の料理の感想も言ってくれる。
「本当ですか!?」
嬉しくて前乗りになり近づいてしまう。
「近い。近過ぎだ。
落ち着け……まったく」
先生が迷惑そうな表情で言ってきた。
おっと、いけない。
「涼花。お行儀が悪いわよ。
それより、気に入ってくれて良かったわ。
大した物しか作れなくてごめんなさいね?」
母が私を注意しながら味噌汁を運び
先生に渡した。
「すみません。そんな事ないですよ。
どれも家庭的で旨い。
こんなに家庭的というか…おふくろの味みたいな
料理は、何年ぶりに食べました」
味噌汁を受け取りながら先生は、そう言った。
「あら。何年ぶりってお母様は?」