イクメン作家と恋心。初期版2巻(修正済み)
先生の親友!?
先生は、近くにあったホウキを掴み
中に入ろうとする。
ホウキで、大丈夫かしら?
「せ、先生……大丈夫ですか?
やはり入らずに警察に……」
もし先生の身に何か遭ったら大変だわ。
「いや、もしアイツだったら
恥をかくのは……こっちだ。
それに、確認するだけだ」
そう言いながら慎重に中に入って行く先生。
アイツ……?
アイツって誰だろうか?
ワケが分からない私は、オロオロしてしまう。
朝だとはいえ電気をつけていないため薄暗い。
そんな中……中にドンドン入って行く先生。
無理しないで下さい。
やはり私も一緒に行った方がいいのかしら?
でも、女の私だと太刀打ち出来ないし
何より睦月君がそばに居る。
守らないとならないし……。
そうしたら睦月君が何かに気づいた。
「……大輔お兄ちゃんだ」
えっ……?
大輔お兄ちゃん?
そうしたら睦月君は、
急に靴を脱ぎ出し中に入って行く。
えぇっ…ちょっと!?
「む、睦月君ダメよ!?
戻っていらっしゃい」
慌てて止めようとするが止まらない。
私も慌てて近くにあった傘を取ると
追いかけた。
た、助けなくちゃあ…。
すると先に中に入っていた先生の怒鳴り声が
聞こえてきた。
「お前…何をやってんだ!!?」
ひぃぃっ……!!?
その怒鳴り声に余計にビビってしまう。
ガタガタ震える身体を必死で
抑えて何とか睦月君だけでも守ろうと
立ち上がった。